今日は須磨アルプスにハイキング(?)に行ってきました。アルプスなどという名前がついていますが、所詮は300m級の山々。1、2時間程度で終わるピクニック気分です。六本木君も事前にファミリー向けのハイキングコースだと言っていたので、軽く須磨アルプスを踏破して、麓の名所巡りでもしようと、山陽電車須磨公園駅前で談笑していました。
しかしその余裕も最初の一時間までで、照り付ける太陽光と、山を舐め腐った服装、下ろしたての足になじんでいない靴のせいで思ったよりも疲労困憊になってしまいました。須磨アルプスは小さな山が連なっていて、この山を何度も登ったり降ったりするのですが、このアップダウンが体力のないドシロウトには効くのです。極めつけは、すぐに登山できると思って、食料も水もまるで用意してこなかったこと。これ途中で熱中症になったりしたら本気で死にます。
足元も思ったより悪く、体力を奪われた二人はようやく名勝「馬の背」に到着しました。なんとこの馬の背、歩ける場所の幅が1mもない所があり、しかも側面は断崖絶壁です。足を滑らせようものなら某ニコ生主のように滑落し木っ端微塵でダーウィン賞受賞確実です。流石にゴ―プロを持ったままでは命の危機を感じたので尻もちをつきながらの馬の背渡りです。おばちゃんが悠然と先へ進んで行くので少しびっくりしました。
馬の背を無事超えたものの、水もなくなりいよいよ神々の山嶺状態です。連なった山の何番目かも分かりませんが、もはや登る気力も闘魂も尽き果て、分岐路の、ただ下っているからという理由だけで正規の登山ルートから離れて下山を目指します。お正月になると、「八甲田山」という映画がやっていて、正月早々雪山で気が狂っていく様を見せつけられてげんなりするのですが、極限状態に陥ると判断力もなくなるようです(300m級の山々のハナシです)
危険極まりないルート選択をしたうえに、正規のルートではないので人間一人とも出会いません。水もないので途中で倒れては死体となって二度と発見されないでしょう。素直に下山するにも一本道以外は急峻すぎて、進んでいるルートを信じるよりほかありません。それでも徐々に車の音なども聞こえ出して、5時間超にも及ぶ須磨アルプスを何とか下山することができました。
帰りは最寄りの駅のジャンカラに倒れこみ、3倍ポテトで塩化ナトリウムを補給して帰路につきました。明日愛宕山なんですけど、もう登山はこりごりです。